建設業で、AI活用の余地が大きい理由
建設業の業務には、図面や仕様書を確認しながら進める作業、要望を整理し条件をすり合わせる作業、複数の書類や基準を見比べながら判断する作業など、確認と調整を重ねる工程が多くあります。積算、設計、施工管理、品質確認、書類作成といった業務の多くは、担当者の経験や知見に支えられています。
こうした領域にはAI活用の余地がある一方で、汎用的なAIをそのまま導入しても、現場で活用される仕組みになるとは限りません。
——建設業におけるAI活用の可能性を、どのように見ていますか。
星田CSO
建設業には、AIによる効率化の余地がまだまだあると感じています。図面確認や積算、書類作成、検査対応など、判断や確認が積み重なる業務が多く、AIが支援できる場面は多いと思います。
——特に、AIと相性がよいのはどのような業務でしょうか。
星田CSO
例えば、図面や書類の読み取り、条件整理、差分確認、記録作成の補助などは、AI活用によって効率化しやすい領域です。人の経験が必要な部分は残りますが、周辺業務を支える形でAIが入れる余地は大きいと考えています。
現場で使えるAIにするには、業界知見が欠かせない
一方で、AIを導入するだけでは、現場で使いやすい仕組みにはなりません。建設業では、出来形管理、出来高、積算といった業界特有の概念や、現場ごとの前提条件を踏まえて設計することが不可欠です。
——建設業界のAI導入で、業界知見はなぜ重要なのでしょうか。
星田CSO
プロジェクトマネージャーやエンジニアが業界未経験者だと、顧客との前提確認に時間がかかります。例えば、出来形管理、出来高、積算などの用語も、その都度「翻訳」が必要になります。
——その違いは、プロジェクト全体にどう影響しますか。
星田CSO
課題抽出にかかる時間が増えると、開発や現場導入のテストなど、後工程にかけられる時間が減ってしまいます。その結果、「導入しても現場で使いづらい」仕組みになってしまうリスクがあります。
AICEが目指すのは、現場を支えるAI活用
図面や要望をもとにした積算、設計業務の効率化、目視検査や書類確認の負担軽減など、ご相談をいただくテーマはいずれも、単純な自動化ではなく、現場の流れに沿って設計することが重要な領域です。その先にあるのが、複数の工程をまたいで支援するAIエージェントの活用です。
——今後、建設業界でAIエージェントはどのように活用されていくと考えていますか。
星田CSO
AIは一工程を自動化・簡略化できますが、AIエージェントは複数の段階に分かれた工程を進められます。裏側の業務を支える存在として、活用の余地は大きいと考えています。
——AI活用が広がる中でも、人の役割はどう変わると見ていますか。
星田CSO
AIはすべてを代替するものではなく、企業の価値を最大化するために使うものです。今後も、人が持つ技術や知見は重要だと考えています。
AICEは今後も、建設・不動産領域の知見とAI技術を掛け合わせながら、現場で活用されるAI導入を支援してまいります。
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